格安で入手したJC-120ですが最近ノイズが出てきました。
ボリューム「0」ではノイズはないのですが、ボリュームを上げるとサーーというノイズ大きくなります。それ程大きなノイズではないのですが左側のチャンネルは全く出ないので調べることにしました。
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ボリュームに連動したノイズなのでアンプの前段(入力部)の方だと思います。
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入力基板を外しました。JC-120は基板がブロック毎に分かれているのでやりやすいです。
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「ボリュームに連動するノイズ」なのでどうかと思ったのですが、まずは定番の電解コンデンサーのチェックから。すると計測できない個体が1個ありました。4.7μFは多数使っているので全部交換します。0.47μFは恐らく測定器の仕様外ですね。
通販で取り寄せです。
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ハンダ吸取り線を使ってハンダを外します。この基板は穴が大きいので楽でした。
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外してみるとあれあれ?余り悪くないです。
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新品はこんな感じです。
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とりあえず復帰して鳴らしてみましたが何も変化がありませんでした。
ハムではなかったのでやはり電解コンデンサーではありませんでした。
余り使用時間が長くなかったのか、このアンプはまだ電解コンデンサーの劣化は少ないようです。
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次は何かと考えたのですが入力段のFET/トランジスタを疑いました。音が出ないなど極端なトラブルなら部品レベルの故障がテスターでチェックすればわかることも多いかと思いますが、今回はひとつひとつ当っていくしかないようです。
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比較的前段の2SK80と2SC1815を交換します。
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2SK80の方は同仕様でよりローノイズ(だと言う)2SK117に変更しました。値段も少し高いです(100円くらいですが)
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ここでまたテストしましたが心持ちノイズは低減したような気がしますが、やはり左チャンネルとは差があります。気持ちとしてそう思っただけで前と変わらなかったかもしれません。測定した訳ではないので
残るはカップリングコンデンサーと抵抗しかありません。抵抗が劣化すればバイアスが崩れて音量が変わったりスイッチを入れた時としばらくしての変化があるでしょうから消去法的にはコンデンサーなのですが。
ここで本体に取付けずに下写真の状態で電源を入れて調べたところ、丸印のコンデンサーに指を近づけたり触ったりすると大きなノイズが出ます。特に円盤セラミックの150pFは顕著です。
それからもうひとつコンデンサーは最初は基板に対して斜めに倒れた状態で取り付けられていました。いい加減な製作者が倒れた状態で作ったのだろうと思っていましたが、どうもフィルムコンデンサーは角度によってノイズが拾いやすい場合があるようです。私がコンデンサーを指で押し戻して基板に垂直にしたのが影響していたのかも知れません。
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ということでカップリングコンデンサーを交換することにしました。せっかくなのでオーディオ用と称される少し高めのコンデンサーに入れ替えます。
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コンデンサーを外した跡の基板
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0.068μFはもう少し多目に買っておけばよかった。
この基板やはりコスト削減のためなのか同じ値の部品を多数使っています。
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復帰させました。ノイズは大幅に低減しました。
このような問題でノイズが出ることがあるのですね。初心者の私としては良い勉強になりました。
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 ノイズレベルは全く気にならないレベルになったのですが、やはり基板に指を近づけるとノイズが大きくなったりしますし、左チャンネルと比較するとまだ差があります。(左チャンネルは圧倒的に部品数は少ないですが)
残りのフィルムコンデンサーも今後交換していきます。